私と幼なじみ
 「ミリア、王都へ行くぞ。」

 私は幼なじみの急な発言に唖然とした。

 「ほら早く。」

 幼なじみは私の様子を気にもとめないで手を引っぱる。

 「え、え?ちょっと待って!え?今からなの?」
 「当たり前だろ。」

 私の質問に対して幼なじみはそう答えた。…王都までの道のりは長く、徒歩で一週間程かかる。馬車で行けばもう少し早く着くはずだが、かなりのお金がかかるため、普通は徒歩である。

 「嫌だよ、行きたくない!お母さんの手伝いしなきゃだし、タオとも遊ばな―――」

 言いかけて、止めた。なぜなら幼なじみ様が凄く鋭い目つきで睨んできたからだ。
 そういえば昔からそうだった。私が男の子と遊んだり、話したり、挙げ句の果てには弟のタオ(五才)と遊んだりしていると、もの凄い目つきで睨んでくるのだ。しかも顔は格好いいのだから余計に怖い。

 「ミリア?王都、行くよな?」

 後ろに真っ黒なオーラを纏いながら聞いてくる幼なじみ様に、どうして逆らえましょうか。

 「……………はい。」

 私が頷いたのを見ると、幼なじみ様――ランスはどんな女性でも虜にしてしまいそうな甘い微笑みを浮かべて

 「ん、いい子。」

おでこにキスをしてくれやがりました。
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