・設定
├男→殺し屋
└女→一般人

シリアスです

――――――――――

 「僕は君みたいな甘い奴なんて大嫌いなんだ。もう僕に近づかないでくれるかい?」

 「そんな……!なん、で……―――」

 「強いて言えば飽きたんだよ。君で遊ぶのに、ね……。」

 「っ!!……お願いします!遊びでも、奴隷でも何でもいい!私を連れて行って!!もう、独りはイヤ……!!」

 そう言ってボロボロと涙を流す君を抱き締めたくなる。「独りじゃない、僕がいる。」そう言って慰めてあげたくなる。
 ……でも、ダメなんだ。

 「何でもいい、ねぇ…?君に何が出来るの?…人一人殺せないくせに。」

 そう言って冷めた目を向けると、君はビクリと肩を震わせた。

 「……がんば、る、から…、人、くらい、殺して、みせる、から…!」

 僕に置いて行かれまいと必死になる君。…嗚呼、こんなにも“愛しい”。

 「出来もしないこと、言うなよな。…お前、マジで足手まとい。邪魔。…目障りなんだよ。」

 僕のその言葉に、君はこの世の全てに見捨てられたかのような顔をした。


 嗚呼、そんな顔しないで。僕は君の笑った顔が好きなんだ。まるで、春の暖かい光に包み込まれたような気持ちになれる、あの顔が。

 「はぁ………。本当に聞き分けが悪いね。…もう君なんて“イラナイ”。だからもう、……―――」

 僕の決意を鈍らせないで。僕は、君から光が失われていく光景を、見たくないんだ。

 「じゃあね。……もう二度と逢うことはないだろうけど。」

 そう言って背を向けて歩き出した僕に、君は悲鳴のような声で呼び掛ける。

 ごめんね、勝手な男で。……愛してた、否、今でも、そしてこれからもきっと僕は君を愛し続ける。





君に僕は似合わないよ



 だって君は眩しすぎる





お題『春蝉』様
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