20




あれからすぐにリラと洞窟に戻って眠った。


次に目が覚めたのは完璧な朝だった。


「ようやく起きたか。」


『起きたんなら起こしてよ。これ寝坊だよ、絶対10時過ぎてるって。』


朝ご飯らしき肉を持ってきてくれたリラに感謝の意を表しながらところどころ固まった体の節々をほぐしていく。
いやーバキバキいってる。


「正確な時間まではわからんが、11時は過ぎているぞ。」


朝昼兼用の食事だな。
と付け足してリラも自分の分の肉を食べ始める。


『リラさーん。結局あたしはこれからどうしたらいいんですかね?』


昨日泉で考えていたが、結論を出す前にトラファルガーさんに妨害をされてしまった。


「名前はどうしたいのだ?この世界に昔いたのだろう。やりたいことや気になることはないのか?」


『うーん……。』





あ、そうだ。





『兄ちゃん達探す!』


「兄ちゃん、と言ったら最後に一緒に海に行った双子の?」


『うん、全然似てないけど。
後はじいちゃんにも会いたい。』


「なんだ、一緒に暮らしておらんだのか?」


『じいちゃんは海軍なんだ。だから仕事に行ってばっかりで一緒に暮らしてなかったよ。』


食べ終わった肉についていた骨を床におくとすでに食べ終えていたリラの毛並みを整えてあげる。


「あ、もうちょっと下掻いてくれ。


…ふむ、海軍か。
だったらまずは祖父の方から探し始めたほうがいいな。
そっちの方が限られてくる。

祖父は階級は何かあったのか?」



『うーん…。って階級だけでわかるの?』


「これでも世界情報には長けておる。」


『確かじいちゃんに階級あったよ。
確か中…。』


「中佐か、中尉だな。。まぁ一般的にはそれくらいだな。」


『そうなの?じいちゃんは強かったよ。』


背中を掻き終ってリラを仰向けにしてお腹をなでる。


「強かったのか。ならば昇格しておるかもしれんな。

祖父の名は何と言う?」


『じいちゃんの名前はガープ。
モンキー・D・ガープだよ。』


「そうか、ガープ……ガープ?

え、ガ、ガープ?



え?





えぇ!?






はぁぁぁぁああ!!?」








洞窟の中に飛び起きたリラの叫び声が響き渡った。








(そんなに驚く事?)
 

リゼ