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「ROOM=v


自分でも当たり前のようにサークルを出していた。


「誰だお前。何でこんな所で一人でいる?」


「一人ではない!よく見ろ、小生もいるではないか!」


さっきの猫が暴れながら自己アピールを繰り返している。


「やっぱり猫か。」


「ね…!?」


俺の言葉に訂正を加えようと女と言い合っている。


…ふむ。あのガキ猫のせいでよく見えないが確かにいい身体だ。
しかしあそこまで激しく言い争いは女として如何なものか。



結果ジャポン、と胸上までガキ猫もろとも浸かる嵌めとなったらしい



「……して男。トラファルガー・ローとお見受けする。
ログポーズならば3日間で溜まる。その間、余り島を散策しないでいただこうか。」


さっきまでおちゃらけていた様子と一変して空気が張り詰めた。女もそれを感じ取ったらしくガキ猫を見つめている。



「ふん…3日間か。わざわざ教えてくれるってことは俺達は敵視されてねぇってことか?」


「だが警戒に越したことはあるまい。
…まずは小生達を囲っているサークルを外して貰えるか。」向こうも攻撃の意は無いらし。
サークルをとくと女が辺りをキョロキョロ見渡して確認している。


「船に戻れ。そして船員達に伝えろ。
¨命惜しくば森に立ち入るべからず¨
とな。」



「…くれぐれも伝えておく。
一つ聞きたいんだがその女は?
この無人島に何故いる?」


答えは娘やら友達やら。
まぁ俺には関係ない。
いらない質問だったか。



「もうなんでもいい。
オイ、女。」


『はい?』



「いい身体をしているが振る舞いに気をつけろ。」



それだけ言うと俺は来た道を引き返した。
背後からは怒りからくるととれる叫び声が響いていた。


























「キャプテーン!!」



浜辺に戻るとちょうど夕暮れ時だった。ベポ達も今戻ったらしい。



「全員無事だったか。」


「アイ!
特に怪我は無かったよ。
トラは見つかんなかったけど…。」


「いや、俺も食糧調達できなかった、おあいこだ。」


落ち込む白熊の頭を撫でながら迎えに来たペンギンに報告を受ける。



「食糧調達はできました。これで次の島まではもつとコックは話しています。」


「そうか。」


「……船長。
シャチから聞きました。トラを仲間に?」

「あぁ。」


「はぁ。それでそのトラは見付かったんですか?」


「いや、トラは見つからなかった。」


「トラ……は?」


目敏い。流石はペンギンだな。


「あぁ。代わりに面白い物を見つけた。ガキ猫でお守り付きのな。」


意味が解らない、と首を傾げて?≠頭上に飛ばしているが敢えて見なかったことにし、船へと足を運ぶ。




「あぁ、そうだ。」



ガキ猫からの伝言をコイツらに伝えなくては。
親切な忠告だ。有り難く聞いておいて損は無いだろ。



「命惜しくば森に立ち入るべからず=v


「………は……?」


「忠告を受けた。
全員森へ入るな。何が起こるかわからねぇ。」


命惜しくば

別にこんな所で命は惜しまねぇ。そんな覚悟が無ければ海賊王になんかなれやしない。
だがこっちも長期戦の覚悟だ、有益な情報は活用していかなければ損するだけだ。
























「あ、数種類毒虫見付けたから本気で入るなよ。特にシャチ。」


「はいっ!!間違っても入りません!!」









(スリルがあるくらいが丁度いいけどな)
 

リゼ