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「船長!島を発見しました!上陸しますか?」
「いや…俺、ベポを含めた数名で島の様子を見てくる。
次は無人島らしいからな。
上陸はその後だ。
食糧はどうなっている?」
「恐らく後2日分だとコックが…。」
「ログポーズがどれくらいで溜まるかはわからねぇな…。
その島で食糧調達も兼ねるぞ。」
「はい!」
部屋に入って上陸準備を進めているとベポがノック無しに入ってきた。
「キャプテン!上陸するって本当!?」
「ノックをしろノックを。
あぁ、お前もついて来い。」
やった!!と跳びはねるマスコットキャラを尻目に万が一に備えて薬品を掴む。
「ねーキャプテン!無人島ってことは人いないんだよね!?」
「だから無人島なんだろうが。」
「そっかぁ…。だったらお宝あるかもね!」
「あぁ、冒険だな。」
冒険の言葉に目を輝かせたベポはより一層目を輝かせる。
ベポは上陸の事をガセネタで無いことを確認しにきただけらしい。
「船長!!」
次に入ってきたのはシャチ。
「ノックしろ。バラすぞ。」「す、すいません!
って船長!なんでベポは上陸できて俺はダメなんですか!?」
「そんなこと言ったら船に残るやつら全員に文句聞かなきゃなんないのか?」
「でも俺も冒険したいっス!」
「気持ちは解るが次の無人島は変な噂があるんだ。」
「噂…?」
「あぁ。」
ドアを閉めさせてソファーに促す。
「次の島はなぁ…。
トラが出るんだ。」
マヌケ顔をさらけ出しているシャチに思わず嘲笑してしまった。
「トラが出ちゃダメなの?」
首を傾げたベポがキャスケットを持ち上げて退かすと自分が座り込んだ。
「オイ、ベポ。俺は何処座ったらいいんだよ。」
「ここ。」
「って床じゃねぇか!!」
ピーチクパーチク泣きわめいているキャスケットを放置してベポに説明してやる。
「そのトラが情報じゃ金色でやたらデカイらしい。
5m位らしいけどな。
そのトラがな、喋るそうだ。」
「喋るの?」
「それってべポと同じっスね。」
「あぁ、そうだ。」
(興味本位で)