神隠し
夏終わりそうなこの頃は
町に流れる噂がある

「夜道を一人で歩くなよ」
「歩けばあの子にさらわれる」
「友達になろうと言われても」
「不気味なあの子じゃなりたくない」

消えた子供は神隠され
二度と見つかりはしなかった
神と崇められたその子供
今や妖と成り果てた

迷い込んだ林の中
奇妙に冷えた風が吹く

僕は隙間から空見上げ
帰り行く道を探してた

「君、どうしたの迷い込んだの?」
「おいでよ、道教えてあげる」
「大丈夫、ここにはよく来るの」
「みんな怖がって逃げちゃうけど」

消えた子供は神隠しか
二度と見つかりはしないけど
嘘と噂に惑わされて
一人の子供が犠牲者に

「贄と捧げよあの餓鬼めを」
と、村人はついに騒ぎだす
何も言わずに贄となりて
生きながらにして埋められた

間隙に流れ行く雲が
僕の時を攫おうとも
僕だけは君想い続けて
後の世に唱で伝えよう



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