You are steady
どんな風にサヨナラを言えば、涙は流さずにいられるだろう と
今考える。
こんな日は寒いから余計に寂しさが募るよ。
冗談だ、と笑顔で言って
もう一度強く抱きしめて
そんなわがまま 聞かなくってもいいよ。
イカれた頭が破裂しそうなのは二人の別れが予想外なものだったからであってキミのせいじゃあないさ
だから気にすることはないんだよ。
心にはキミからもらった愛が充満して希望が溢れているからさ…。
そうやっていつも気持ちを押し込もうとする自分も実は嫌い。
「蓮くん…」
キミは返事をしないどころか身動き一つしない。
ねぇ、思いだしてよ あんなにも愛し合った日の事。
1ヶ月前のある日、二人が小さいケンカをした事をまだ怒っている?
それとも 代わり映えしないこんな日々に愛想を尽かしてしまったのか…
「リゼルグ、抱かせてくれ。」
「………。」
眠る前、ベッドに座ってたボクの目の前に立って蓮くんは言った。
「…リゼルグ」
なんだかね、体を求め合って疲れては眠りに就いて
また朝がきてキミと離れて
夜になったらまた体を 二人激しく求め合う
そんなのは全く持って意味がないような気がして悔しかった。
「…蓮くんは、ボクの何を見てるの?」
あの時開いた唇ほどカサつくものはなかった
「…………。」
彼の口が塞がって、ボクも彼の視線の先に目をやった。
「お前は、オレに身体さえも捧ぐと言ったはずなのにな」
蓮くんは少し小さい声で言った。
ボクはその言葉をしっかりと聞き取っていた。
確かにそうだ。
彼に思いを伝える時に身体も捧ぐとはっきり言った。
そんな事を言った自分が悲しい。
結局その日はなんにもしなくて、それから少しずつ蓮くんの態度は変わって行った。
それはまるで、ご主人様と飼い犬の様
だけどそれでも大好きで一緒にいたいと願うボクをどうか見捨てないで…。
「ねぇ…蓮くん…」
もう一度今名前を呼んでみた。
あんな小さな出来事を気にしながら今までずっと歩んだ悲しい彼の名前を
「………」
目の前の人は動かない。
返事もしない。顔色一つ動かさない。
そんな彼の顔は白くて、赤かった。
日課だった。
朝キミより早く起きてキミの寝顔をみる事
布団の中で遅く帰ったキミの足音を耳で感じる事
日課だった…。
「あ…ぁ…」
赤く染まってしまった自分の手のひらで自分の顔を覆い隠す。
「い゛やぁああああああーー!!!」
Though you are a lover, there is not you anymore
I was red, and you seem to have been dyed because of me
I'm sorry
Yea one lover whom I love...
(2009/11/27)
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