(ランダム三種)
(各連載の番外編です)

ダーリン(鋼錬)


「これ、どうしたの?」

「さあ?差出人は…エルリック兄弟とウィンリィ、あと大佐と中尉からだな」

「…今日って何かの記念日だったっけ?」

「…違うな」


綺麗に包装された箱たちに二人は唖然とした。今日はリンの誕生日?自分?どちらも違う。記念日か、何の?ぐるぐるとこの時期の記念日を考えても全く思い浮かばない。


「とりあえず、開けてみるか」

「そうね。これは…」

「あー!座ってて!腹に響いたら大変だ!」

「過保護!もう動いて平気なのに」

「いいからいいから!」


ぽっこりと膨らんだ下腹部には二人の愛の結晶が生きている。安定期に入ったというのに、腹が大きくなるにつれて動くなと言ってくるのは何故なのか。悪阻で動けない頃より過保護になった。リンに肩を抱かれながら誘導され、あれよあれよと言う間に椅子に座らされた。

ビリビリと遠慮なく包装紙が破かれ、次々と中身が晒される。温かそうな手袋にマフラー、ペアの置き物もあれば無駄にギラギラした湯たんぽまで。湯たんぽの送り主は言わずもがな、である。


「リン、それ見せて」

「湯たんぽか?はい」


御礼を言って受け取った湯たんぽ。ギラギラしたデザインでありながらも怪我をしないように突起の先は丸くなっているところを見ると、ちゃんと考えて作ったんだなと感心した。錬金術が使えなくなった彼が、デザインを手作業でちまちまと作っている姿を想像して笑ってしまう。頭が良くて錬金術ではどんな細かいことも楽々とこなしていた彼が実は不器用だということは自分もよく知っている。


「これからますます寒くなるから、エドたちも考えて送ってくれたんだね」

「このデザイン…相変わらずだな、エド」

「でも怪我しないようにって配慮されてる。作りもエドが作ったとは思えないくらい綺麗!」

「お前が言うならそうなんだろうな」


懐かしいと湯たんぽを撫でる彼女に自然に笑顔になる。今は湯たんぽを撫でているその手が、近いうちに俺の…俺たちの子供を撫でるのだろうと思うと自然と頬が緩んだ。


「早速使ってみるか!」

「そうだね」


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