これで満足したかい?
シズ→イザ
新←臨前提
エロあり


「臨也……大丈夫か?ちゃんと気持ちいいか?」


「うん…大丈夫……気持ちいいよ…っん……」



情事の最中シズちゃんはいつも俺に大丈夫か?ってしつこいくらい聞いてきて信じられない程に優しく扱う。溶けそうなくらいに甘く愛撫されて中を掻き回されるから静雄とのセックスが臨也は結構好きだった。



「あ、あぁ!!だめ……俺もう……はぁん!!」



揺さぶられ、イイ所を掻き回されてビクビクと身体が跳ね限界が近いことを訴える……


「臨也、俺も……」


「あぁー!!熱いのいっぱい……ふぁぁ!!」



中に熱を吐き出されて自分も絶頂を迎えると臨也は違う男の名を呟き意識を飛ばした。



臨也には他に好きな男がいた。
中学からずっと一緒でその時からずっと片想いをしていたのだ…しかし新羅には昔からずっと想う相手がいて臨也は想いを告げることは考えていなかった…
そんな時に静雄に好きだと告白された。

「臨也…俺臨也が好きなんだ。」


「シズちゃんごめんね。俺好きな人いるからシズちゃんとは付き合えないよ……」



まさか静雄が自分を好いていたなんて思いもしなかった臨也は一瞬固まってしまったのだがすぐに平静を取り戻し返事をした。


「新羅だろ。ずっと臨也のこと見てたから知ってた……」


「そっかぁ…新羅が好きなんだ…新羅にはセルティがいるし絶対無理だってわかってるのに諦められないんだ……」



口に出すと辛くていつの間にか涙が溢れだしていて慌てて拭おうとすれば、シズちゃんに抱きしめられた…


「シズちゃん…?」


「俺じゃダメなのか?」


「シズちゃん……」


「新羅のこと好きなままでも俺のこと好きになってくれなくてもいいから……付き合ってくれないか?」


「シズちゃん…でもそんなの……」



「いいんだ…利用されてもいいから俺は臨也が欲しい……」


卑怯だとわかっていた。それでも静雄に縋ってしまったのは自分を求める静雄が自分に重なってしまったからなのかもしれなかった……


「わかった。シズちゃん…俺シズちゃんと付き合うよ。」



「本当か!?ありがとうな!臨也!!」


嬉しそうに笑う静雄に僅かに罪悪感を感じながらも臨也は静雄の背に腕を回した。



好きになって上げられないからと俺の身体好きにしていいよ?と言えばシズちゃんは俺はそんなつもりはと躊躇っていたがすぐに我慢できなくなったのかのしかかってきて身体中に舌を這わせてきて焦らす程丁寧に愛撫を施してきた。挿入してからも気持ちいいか?痛くないか?としつこいくらいに俺を気遣って、本当なシズちゃんは俺が好きなんだなと痛いくらい感じた。シズちゃんは俺が新羅の名前を呼んで絶頂を迎えても笑っていた。
臨也を抱けて嬉しいと……


それからもシズちゃんは俺がセックス中に新羅の名前を呼んでも何も言わなかった。毎回優しく抱いてくれるのだ。シズちゃんは本当にこれで満足してるの?と何回か聞いたことはあった。その度にシズちゃんは当たり前じゃないか!臨也が側にいるだけで幸せに決まってんだろ?と嬉しそうに抱きしめるのだ。好きな相手が自分を見てくれない辛さがわかる臨也にはそれが強がりにしか聞こえなくてその度罪悪感が強くなったが、それでも静雄のことを手放すことが出来ず、きっとこれからも新羅のことで辛くなる度静雄に縋るのだろう…臨也は好きになってあげられなくてごめんねと小さく呟くのだった。




臨也はよくシズちゃんは本当にこれで満足してるの?と聞いてくる。どうやら静雄が無理をしているのではないかと思っているようだ。だが静雄は本当に満足しているのだった。
大好きな臨也が側にいて抱くことだって出来るのだ…これ以上の幸せなどないに決まっている。他に好きなヤツがいようと問題はないのだ…だって臨也は俺のことを好きにはならなくても俺に対する罪悪感でいっぱいできっと俺から離れることは出来ないだろう。臨也が俺のことを考えてくれる…俺のことを求めてくれる……それだけで俺は凄く幸せになれるのだ……


だから……俺はすげぇ満足してるんだよ。なぁ臨也?






きみがいない世界なんて、様に提出しました。
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