友達でも嫌
正臨♀
臨也女体化=臨美
ドタチンも出てきます。



友達でも俺以外には触らせて欲しくないんです。




「やばっ…臨美さん怒ってるかな。遅れちまったし。」


正臣は急いで待ち合わせ場所に向かい走り出す。
仕事が終わった後池袋で臨美と食事をするので待ち合わせることになっていたのだが、少し遅くなってしまったのだ。一応は遅れるとメールをしておいたのだけれど正臣は必死で走り、待ち合わせ場所が近付いてきて遠目に臨美の姿が目に入り正臣は息が切れそうになりながらも頬を緩ませると、臨美に声をかけようと近づいて行くが立ち止まってしまった。


「臨美……さん?」


臨美は1人ではなく門田と一緒だったのだ。臨美は門田と何やら楽しそうに喋っていて、門田に何か耳元で囁かれると真っ赤になったかと思うと満面の笑みを浮かべていて正臣はそこから動けずにいた…
門田が臨美と仲がいいのは知っている。臨美が門田に懐き、門田が臨美を妹のように可愛がっているのことも。だけど面白くないのだ。臨美が恋人である自分以外に懐いたりあんな表情を見せることが嫌だった…
門田が臨美の頭を撫でるのを見た正臣が2人の間に割って入れば臨美と門田は目を見開く。



「紀田?」


「正臣君?遅いよ!私待ったんだからね!?」



臨美は一瞬拗ねたような表情をしたがすぐに笑顔になる。


「臨美、紀田も来たみたいだし俺はもう行くから。じゃあな。」


門田はまた臨美の頭を撫でると行ってしまった。



「門田さんと一緒だったんですね。」


「うん!正臣君待ってたらドタチンにちょうど会って一緒に待っててくれたんだよ?」


「そうですか…それで、何話してたんですか?」


「え?何ってそんな大したことことじゃ……きゃっ!正臣君何!?や…どこ連れてくの!?」


無表情で手を引く正臣に臨美は尋ねるが正臣は無言のまま路地裏の方に入って行ってしまい、臨美を押し付けて追い詰めてしまった。


「あ、正臣君怒ってる?何か怖いよ。それに手痛いから離してよ……」


手を痛いくらいに掴まれて目をしかめるが手が緩むことはなく、段々と正臣の顔が近づいてきて焦れば臨美は口唇を塞がれていた。


「正臣君?んっ…!?」


抵抗しようにも手を掴まれていてそれは出来ず、強引にねじ込まれる舌に抗えずに貪られれば頭がクラクラして、飲み下し切れなかった唾液が零れ落ち漸く解放されたと思えば、正臣の手はスカートを捲り脚を撫で回していて臨美はビクッと身体を震わす。


「やだ!正臣君こんな所で……嫌っ……」


うるうると涙を滲ませいやいやと首を振れば正臣がぼそりと呟く。


「あんたは俺のでしょう…」


「え?」


正臣の言葉が聞き取れずに首を傾げれば今度はギュッと抱きしめられた。


「臨美さんは俺のなんですから、他の男にあんな可愛い顔見せたり触られんの嫌なんです!!」


「あ…正臣君。もしかしてそれで怒ってたの?ドタチンはただの友達だよ。」


ポンポンと正臣の頭に触れれば正臣はジッと臨美を見つめる。


「わかってますけど、友達だろうと他の男は嫌なんですよ……」


そう言うとバツが悪そうに正臣は俯いてしまい臨美は可愛いなぁと内心で笑うと正臣の背に腕を回す。


「わかった。もうしないから安心して?私は正臣君のだから。」


そう言って軽く口唇を重ねれば更に強く抱きしめられた。


「正臣君ご飯食べに行こうか!」


「はいっス!」


2人は手を繋いで路地裏から出て歩き出した。



「そういえば私も正臣君が杏里ちゃんに可愛いとかエロいとか言うの嫌なんだよ?」


「え…杏里は友達だしあれは…」



「それでも嫌なの。正臣君は私以外を可愛いとかエロいって言っちゃだめなの!妬いちゃうから……」


「はは、わかりました!」


「約束だよ?」


そう言うと臨美は口唇に指を当てて悪戯っぽく笑ったのだった。




Love is all様に提出しました。

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