貴方がロマンチストに見えた
貴方が ロマンチストに見えた
「ヒバリさんてロマンチストなんですね」
何を唐突に言い出すのか。おかしな事を口にしたので無視をしてやると、「人は外見によらないとはこの事なんですね」と失礼な当たるような言葉が追加された。
「三浦、さっきから何なの…?人を化物みたいに」
赤ん坊のようにニコニコ笑っている少女を睨み付ける。少女は気付かずヒバリさんもハルと同じくクマさんのキャラクターが好きなんですね〜なんで呑気な事を吐(ぬ)かす
人の気持ちもしらないで。
「別に好きじゃないよ。それより…」
話を逸らそうとすると、「このクマさんの何処が好きなんですか?」と身を乗り出してきた。
「答える義務はないよ」
「それじゃぁ困ります!!」
少女は首をブンブン横に降る。困る?誰が?
「ハルです!!」
「僕は困らない」
「だから困るのはハルなんですってば!!!」
「勝手に困ってれば良いじゃない」
僕には関わりがないし、興味もない。少年は手にしていた其のクマさんを ポイと机に放った。
「あ〜!!何すんですか?!可哀相に…」
投げ捨てられたクマさんを拾う。痛がる子どもを宥めるように良い子良い子をした。
「君、バカじゃないの?そんなモノにも相手をするなんて」
冷ややかな瞳でクマさんを撫でるハルに告げる。
「バ…?!バカじゃないですよ。ハルは!!」
「じゃぁ大バカの間違い?」
「それも違います!」
「…なら何なの?」
「ハルはハルです!バカでも大バカでもありませんっそれとクマさんを罵るのは許せません」
冗談交りで云った台詞がハルの怒りを買ったらしい。普段のハルも面白いが、怒ったハルもそれはそれで面白い。
数時間後その話題の収拾がついた。外は暗く、少年は少女を家の近くまで送る羽目になった
fin.
08.11.14
10.05.13=移行日
+゜.umi+.゜
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