籠生篭娘





    かぁごめ かぁ ごめぇ

  かぁごのなぁかの 鳥ぃは  ――




     





「知ってる?この唄」
「知ってますよ」
「じゃ、歌って?」
「こほん…」

咳ばらいをして真は歌い出す。
〜〜〜
「意外と上手いんだね」
「(イラッ)"意外"は余計です」
「この一説によると、"身篭った女が屋敷から出れないようにした"とか"身篭った赤ん坊を流産させようとした"歌なんだって」
「…はぁ…」
「悪魔でも俗説だけど。他にも色んな説があるんだ。童謡には聞いただけでは可愛いんだけど、そう云う説をくとちょっぴり怖い((゚Д゚ll))んだ。で、この二つの場合なら僕は前者の方が良いなぁ」
「何だか可愛そう」
「そうだね。どっちにしたってその母親は報われない。"夫は流産させてまた妻を犯す"意味も隠されていたり」
「そんな歌だったなんて知らなかった(涙;)」
「本当かどうかは定かではないけれど、角に兎、意味を知らない方が良かったと思うだろう?」
「先生が自分から話し出したんじゃないですか」

涙目になっている真を抱き寄せ、腕の中に納めた。

「僕は例え、君との間に子どもが出来てもそんな酷い事はしないから安心してね?」
「あ、///赤ちゃん?」
「欲しくない?」
「まだ私高校生なんですけど…」
「否定しないの?」
「…全力で否定します」
「遅いよ?否定するの」

真は胸元に顔を擦り寄せて腕を背に回した。

子どもが出来たら、先生とエッチ出来ない…
「え?今何て?」
「秘密」
「そうだね。子どもはしばらくお預けにしよう」
「聞こえてたんじゃないですか」
「ハハ…だって余りにも君が可愛い事云うからもう一度聞きたくてね」
「先生なんか知らない」
「拗ねないで?ね?」
「…ん…」

忠信は触れるだけねキスをした。







−僕が欲しいのは君だけ。籠に閉じ込めてしまいたい−






終。
-umi-
2010*11*21
ラブラブな二人を目指しました。微妙ですね…作中の童謡「かごめ〜」の説は捏造です。報われない意味として考えたので実際にある説はどのようなものなんでしょうか?

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リゼ