故意に恋したテンペスト



スザクに会うまで男に対してこんな感情を自分も持っているなんて思わなかった
「マジかよ…」
ぁぁ困った
本当に困った
始めはからかうつもりで云っていた言葉
ラウンズに入ってきた新人
日本人
しかも階級はセブンの座

こんな事云えばラウンズに入った事を後悔したと思わせるつもりだった
辞めてしまえば良いとさえ思った
「お前の事が好きなんだけど」
返事は「で?」だけ
驚きも何もなかった
予想外の返答だった
その言葉に驚いて慌てふためく様を予想していたのに
こいつは無表情で笑わない
かと思えば猫を抱いてる時は笑う
人間には懐かず猫に懐いてるようにも見えた
普通逆だろう

そんな奴を好きになってしまった事に後悔するのは自分だと云う事に気付いたのは後の祭であった


故意的行為がまさかマジで恋に墜とされるとは…
しかも自分が
「…マジヤバイ…」
認めない自分からだなんて
相手から墜ちてきてくれないと
そうすれば良い
公に知られれば処分を受けるのは当然日本人であるスザク
辞めさせる口実になる
本気になれば(ならなくても)手に入る女は多かった
同じ要領でこいつも手に入るだろうか
いや
必ずモノにしてみせる
必ず





fin.
さて、どうやって墜とそうか

+゜.璃花+.゜
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リゼ