君は頭が良いから僕の気持ち解るよね?
−あかん。飲まれたらあかん。目線を合わせたら…これ以上言葉を交わしたら…そもそも俺が補習を受けるやなんて何故か質問しとくんやった。いや、奥村先生だからそんな呼び掛けにも疑問にも思わなかったのが本音。…この空気は あかん…−
「この図式はテストに出るからきちんと覚えておくように」
「はい」
教壇に立ち、何かの公式を書き終えると、雪男は振り返り勝呂を見る。
「勝呂君、君は"誰かさん"と違って優秀だからね」
「誰かさん?ああ、奥村燐の事ですか?」
雪男は勝呂に近付く。勝呂は何故か普段の空気と違う気がして唾を飲み込んだ。
−ゴクリ−
「そう。君は兄さんと違って頭が良い」
「…」
「僕はね…欲しいモノは手に入れたいんだ」
机の上に手を置き、ノートを奪った。パラパラとめくるとやはり、性格が現れる。几帳面さが見て取れ、"やはり誰かさんと"と溜息を吐く。
「あの…」
「ん?」
「奥村先生の欲しいモノて何ですか?」
−パタ−
雪男はノートを閉じ、一言囁いた。勝呂の耳元で。
「キスをしても良いかな?」
君は頭が良いから
僕の云う気持ち解るよね?
END......
-umi-
2011*06*04
雪勝はドキドキ展開が好き。
先生×生徒美味しい
雪男の最後の台詞は白文字で打ったので、反転して頂くと読めると思います。
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