海馬社長の所為で寝不足
自分の家のキッチンで皿を洗って居たら背後から瀬人に抱きつかれた。
「なに瀬人」
「したい」
「今皿を洗ってっから後でな」
振り向きもせずにハイハイと瀬人のセリフを流してるとむにと頬をつままれた。
「なんひゃよ瀬人」
「だからしたい」
「うるひぇえ」
「むぅ…」
いや『むぅ…』じゃねえから。頬痛えしなんだそんなにセックスしてえんかとオレが溜息を吐きながら泡だらけの手をお湯で洗う。瀬人はと言えばなんかしょんぼりしてる。
「もうちょいで終わるから…」
とオレが言えば瀬人は顔を輝かせて来た。今日の瀬人、情緒不安定さが半端ねえけどその所為かな。瀬人が目を瞑り「ン」とキスを強請ってくるのでオレは顔だけ動かしてそれに重ねた。ちゅと音を立てて離れようとしたのに瀬人はオレの頭を引っ掴んで尚の事重ねて唇を割って舌を入れて来た。…いやあのな、皿割ったらどうしてくれんだよ。あくまでもそう考えるのにこの状況で瀬人を振り払える筈もなくオレは仕方なくお湯を止めた。
「んっ…んぅ…ちゅ…」
じゅる、と瀬人の舌と絡めると瀬人の身体がぴくんと跳ねた。あーかわいい。このこ今夜はどうしてくれようか。
「ふ ぁ…佳…んク」
瀬人が喉を鳴らしてオレとの唾液を飲む。いちいち仕草が可愛いのはどうにかならんのか。腰に悪いわ腰に…。オレはタオルで手を拭ってから瀬人の細い腰を抱き寄せた。そうすればオレの脚に硬いもんがあたるし瀬人がくぐもった声を上げる。…ああ、もう勃起してんのな。オレは瀬人とキスをしつつ、片手で瀬人のインナーを捲りあげて乳首をくにくにと弄ぶ。そうしたらぴくぴくと瀬人が反応するので面白い。息苦しいだろうなと思い唇を離せば瀬人は名残惜しそうだった。
「佳、はぁ…ッンぅ、は、ぁぅ」
「はっ…瀬人、こっち来い…」
「ん」
瀬人の腕を掴みオレの寝室へと足を運び、ベッドの上になだれ込んだ。ぎしりとベッドが悲鳴を上げる。瀬人の顔を見たら、物凄く嬉しそうでああ、明日も寝不足かとオレは悟った。





(つか瀬人はなんでこうも元気なんだ…)
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