それ、本気で言ってるんですか(お題/作法)
※仙蔵が卒業しているので注意
また新しい始まりが…
「私が作法委員会委員長代理、綾部喜八郎…よろしく」
『はいッ!!』
立花先輩がご卒業され、また新たな作法委員会が誕生した
と言っても、僕や二年生に進級した兵太夫、伝七は変わらず今年も作法委員の一員だ
新しくなったのは、作法委員会がどういう活動をするか全く分かっていない小さな一年生達…しかし流石作法委員会に選ばれただけあって度胸はありそうだ
六年生がいない作法委員会では、五年である喜八郎が委員長代理として今年は活動を取り仕切る
『藤内…しっかり喜八郎の補助をしてやってくれ』
はい、立花先輩…まだまだ不安がありますが頑張ってみます
「じゃあ藤内…作法委員会の活動内容を教えてあげて」
「………………はい」
喜八郎がしないのか…なんかすでにこの先の作法委員会に不安を感じてきた…喜八郎委員長としての自覚はあるのだろうか…まさか予算会議以外は働かない気じゃないでしょうね?
粗方説明を済ませると、長く人の話を聞く事になれていない一年生達がうとうとし始めた
「…この一年だらしないですね」
「兵太夫もそうだったよ」
もうお仕舞いにしようと言いかけたその時、
「最後に私から言いたい事がある…」
いつになく真剣な喜八郎の声が部屋に響いた
「綾部先輩?どうしたんですか?」
「伝七や兵太夫にも聞いて欲しい…新しい作法委員会の法だよ」
立花先輩の時にもそれなりに先輩が決めた法があった…喜八郎も何かあるのか
先ほどまでぼんやりしていた一年生も背筋を伸ばし耳を済ます
「一つ、浦風藤内は病める時も健やかなる時も綾部喜八郎を愛する事」
は?
「一つ、兵太夫はもう藤内の部屋に『勉強教えて下さい』と行かない事」
「え〜?!」
「一つ、伝七はもう藤内の膝枕で昼寝しない事」
「そ、そんなぁ」
「一つ、一年生達は藤内にベタつかない事」
『は…はい!!』
「以上が今日から作法委員会の新しい法だから」
「ちょッ綾部先輩?!」
「藤内…今は委員長代理と呼びな」
「くッ…委員長だ・い・り!何ですかその法は!めちゃくちゃです!」
「法は絶対だよ藤内」
それ、本気で言ってるんですか
※
喜八郎うぜぇ(爆)
とりあえず喜八郎が真面目に委員長してる姿なんて想像が出来なかった…兵太夫がボランティア活動をしているという想像並みに想像がつかなかった(兵太夫に謝れ)
素敵お題サイト『確かに恋だった』様
振り回される彼のセリフより
【それ、本気で言ってるんですか】
戻る