4話 2013.10.07更新
男性が、時間の延長と三人分のおかわりの注文をした。薫は、異様な雰囲気を店員に悟られないかとビクビクしたが、店員は空いた皿とコップを下げ、手早くテーブルの上を片付けると、おかわりのジュースを置いて、『ごゆっくり。』と笑顔で出て行った。尋常ではない喉の渇きに、薫はすぐコップを持ち上げた。二口飲んだところで、ビクッと固まる。コップを持ち上げてジュースを口に含んだ男性が、飲み込まずコップを置いて、英彦の顔を両手で挟んだからだ。英彦はピクリと両手をあげたが、抵抗はそこまでで、男性から口移しでジュースをもらう。喉仏が動く度に英彦は体をヒクヒクさせ、力が抜けてしまうのかズルズルと股を広げながらソファーにもたれかかった。
「ハアッ…ハアッ…」
「ヒーコはさ。唇とアナルが、特に弱いんだよ。」
薫は、二人を見つめたまま震える手でコップを置くと、思わず口の端から垂らしてしまったジュースを手の甲で拭いた。
「ほら、見てごらん。」
男性が、英彦のハーパンのホックを外し、薫を見つめながらチャックを下ろす。英彦は荒く呼吸するだけで、男性をトロンとした目で見つめるだけだった。現れた英彦の白いブリーフは異常な程盛り上がっていて、薫は息を飲んだ。もちろん幼なじみだから、性器の大きさや形は物心つく前からお互いに知っている。一緒にオシッコをして、一緒に海やプールに行き、一緒に風呂に入ったこともある。成長して、うっすら陰毛が生えてきた頃、身長もだけど性器の大きさでも、薫は英彦に負けてるなと思った。二人揃って同じ中学校に入学し、夏休みになるまでそれは変わらなかった。しかし、このアルバイトを始めたことを薫が知るほんの少しの間に、英彦の性器はまるで別物になってしまったんだと薫は今気づいた。
「ちょっと触って、ちょっとキスしただけで…ほら、こんなに濡れてる。」
男性が、英彦のブリーフに出来た染みに軽く指先を当てると、染みはジュワッと広がり、いやらしい分泌液は離れていく指先に絡まるように糸を引いた。
「薫君のパンツの中は、どうなってるんだろうね。」
男性の言葉に、英彦の股間を凝視していた薫は、ビクッと男性を見た。
「………」
「ヒーコがかわいそうだから、このままキスだけでイカせちゃうけど…友達の射精シーンなんか見たくないよね?」
まるで、股間にもう一つ心臓が出来たんじゃないかと思うくらい、薫の性器はドクンドクンと血を巡らせ蓄えていた。
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