11話 2013.04.08更新
「なに、ひとんちの玄関で寝てんだよ?、お前は。」
「………」
直視出来ずに、目が泳いでしまう。
「パンツ見せながら、幸せそうに。」
「え?…あっ!」
祥介は慌ててパンツを隠そうとしたが、途中でやめた。
「隠さねえの?」
「全部洗われちゃって、半ズボンしかないから…仕方ないじゃん。」
男性をチラッと見て、また目を逸らす。
「ふ〜ん。」
男性は、しゃがんで祥介の股を下から覗いた。
「お…もうちょっとで、タマタマが…」
祥介は目をキュッと閉じると、膝頭に手を置いて、ゆっくりと震える太ももを開いた。
「………」
「何だよ?、股なんか開いて。」
ゆっくりと目を開ける。
「もっと見てほしいのか?」
赤い顔で頷く。フッと笑って立ち上がる男性を、祥介は目で追いかけた。いつもは作業着やラフな格好をしていた男性が、今日はスーツを着てネクタイをしている。
「週末は来るなと言っただろ。」
男性はネクタイを緩めながら、祥介を睨んだ。
「う…」
「クタクタなんだ。子供に付き合ってる隙はねえ。」
ポケットから鍵を出すと、玄関の扉を開ける。
「眠いなら、家で寝ろよ小学生。」
玄関の中に入って扉を閉める男性に、祥介は慌てて立ち上がった。
「ま、待ってよ!」
「………」
「掃除とか、草むしりとか…しないの?」
男性は靴を脱ぎなから、祥介を見ずに答えた。
「オレも眠いんだよ、疲れて。」
「う…じゃ、じゃあ、ボクも寝る!」
「ああ、そうしな。お休み。」
ガラガラとしまった扉を、すぐにガラガラと開けて、祥介は靴を脱いで男性より先に部屋にあがった。
「な…」
「ココで寝るの!」
男性は、ため息をついてから、後ろ手に扉を閉めた。
「好きにしな。」
祥介の横を通り抜けて、どんどん歩いていく。
「あ…」
祥介は、慌てて後を追った。襖を開け、寝室らしい部屋に入ると、男性は明かりをつけてベッド脇で服を脱ぎだした。祥介はびっくりして部屋に入るのを躊躇ったが、『閉めてくれ。』という男性の言葉に、部屋に入って後ろ手に襖を閉めた。
「………」
祥介のことを気にするふうもなく、上着をハンガーに掛けて鴨居に掛け、それにネクタイを掛けてベルトを緩める男性。
「あ…」
ズボンも下ろして抜き取り、もう一つのハンガーに掛けて上着の隣に掛けた。ズボンを脱ぐ時に、シャツの下から男性のパンツと股間がチラッと見えた。
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