1話
学校からの帰り道、ショウスケは分かれ道で立ち止まった。右手に曲がれば、家に辿り着く。小川沿いに進むと景色はもっと寂しくなり、向かう先にはあの空き家しかない。
「………」
キョロキョロと辺りを見渡す。もう心臓がドキドキし始めていた。ちょっと悪いことをしようとしている。そんな後ろめたい気持ちが、高まる興奮とせめぎ合う。祥介は、自分の股間を見つめた。
「ハァ…ハァ…」
空き家の周囲は草が刈られた跡があり、祥介はその上にランドセルを置くと、空き家の壁に背中をつけた。一応周りに誰も居ないか確認して、ベルトを緩める。チャックを下ろすと、ハーパンを地面に落としてシャツの裾を口にくわえた。
「フウッ!」
ブリーフの上から撫でて、壁に頭をつける。ああ、思いっきりできる。祥介は目を閉じて、ブリーフの中からすでに勃起した性器を取り出した。
「ンッ…ンッ…」
布団の中で、コソコソするのとは全然違う開放感。思いっきり射精できると思うと、益々興奮してしまう祥介だった。
「アッ…ンッ…」
空いた手を垂れ下がってしまったシャツの中に入れ、持ち上げるようにして乳首をクリクリする。
「ハアンッ!」
半分ぐらい露出した赤い亀頭の割れ目から、プクッと半透明な液体が出てくる。それはやがて溢れ出して、祥介の性器をこする手を濡らした。卑猥な音は段々とテンポをあげ、祥介は腰を突き出すような形で反り返った。
「アアンッ…もうっ!」
完全に顔を上に向けて、硬くなった乳首を摘んで、ひときわ激しく性器をしごく。せり上がる快感に、膝を震わせる。音が出るような勢いで噴出した精液は弧を描いて飛び、短く刈られた草の上にポタポタと落ちた。
「…ハアッ、ハアッ…」
性器を握ったまま、顎を引いて虚ろな目で呼吸を整える祥介。
「ハア…ハア…ゴクッ。」
乾いた喉に唾を流し込み、もう一度と思ったところで何かの気配に気づいた。ゆっくり顔を動かし横を向くと、ほんの数メートル先で知らない男性が空き家の壁に寄りかかって祥介を眺めていた。コンマ数秒だけ固まると、祥介はブリーフの中に性器をしまいながら逃げ出そうとした。
「オワッ!」
足元に落としたハーパンのことを、すっかり忘れる慌てよう。当然、足を取られてうつ伏せに倒れた。
「いって…もう…」
手についた草や泥をはたく。
「あ〜あ。慌てるから、チンポまで草まみれだな。」
「あ…」
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